GIセミナー

「パーフェクト・マッチ」キャンペーンの一環として、先日、地理的表示保護(GI)とヨーロッパ産チーズをテーマにB2B向けの特別なセミナーが開催されました。九段会館テラスで開かれたこの催しは、EUのGI制度について業界のプロフェッショナルに知ってもらうことを目的とし、GI登録されたチーズとその保護の仕組みを中心に取り上げました。セミナー冒頭では、駐日欧州連合代表部 通商部 上席通商担当官の小林恵氏が開会の挨拶を述べ、知見に満ちたスピーチで有益なセッションに向けて舞台を整えました。 小林恵氏はスピーチの中で、日本国内の生産量が限られているため、主に輸入に支えられている日本のチーズ消費量が着実に増加していることを強調しました。ヨーロッパの乳製品やチーズは、その品質の高さ、伝統的な製法、独特の風味により、日本の消費者から高い評価を得ています。特に、チーズは小売販売額ベースで日本国内第3位のカテゴリーであり、2024年から2029年にかけて年平均成長率1.89%の伸びが予想されていることを話しました。
続いて、チーズプロフェッショナル協会(C.P.A)会長の坂上あき氏、日本マイセラ株式会社 営業部 東日本営業所 所長の和田明典氏、ウェスティン都ホテル京都 総料理長の吉田泰宏氏という名だたる3人を迎えてパネルディスカッションが開かれ、イベントの雰囲気が盛り上がります。活発な議論が繰り広げられる中で、坂上氏は、EU域内で維持されている厳格な基準に支えられたEU産チーズの品質の高さや安全性を強調しました。和田氏は日本国内におけるEU産チーズの販売状況の概観を示し、日EU経済連携協定(EPA)の影響や、進化しつつある販売方法について解説。吉田シェフは料理にEU産チーズを使うことについて、調理の専門家としての知見を提供し、EU産チーズの長所と日本の食材との相性の良さについて力説しました。
パネルディスカッションを締めくくる質疑応答のあとは、吉田シェフがEU産チーズを使った2つの極上レシピ、「牛肉の炙りとブルーチーズ、マッシュルームのリゾット」と「真鯛のポワレ モッツアレラチーズの重ね焼き 蕪と西京味噌のソース」で会場を沸かせます。シェフがレシピを紹介する間、セミナー参加者にはこれらの絶品料理の試食が配られ、EU産チーズの可能性を味わえる魅惑的な体験となりました。
お土産として、ブルガリアのホワイトブラインチーズ(シレネPDO)、キプロスのハルーミ、イタリアのペコリーノ・ロマーノPDO、リトアニアのジュガス PGI、フランスのミモレットなど、さまざまな種類のチーズが入ったギフトバッグが参加者全員に贈られました。今後の催しでも、ヨーロッパ産のGI産品の優れた品質と多様性を知る機会をさらに提供していきます。どうぞご期待ください。



